
太子の歴史
「近つ飛鳥」と「ふたかみやま」
太子ぶどう智は、奈良県葛城市と大阪府南河内郡太子町にまたがる二上山の山麓にあります。金剛山地北部にあたり、金剛生駒紀泉国定公園の区域でもあります。都市近郊ながら豊かな自然が守られてきた地域です。
飛鳥の時代から二上山は神聖な山として祀られてきました。山の西側、農園のある太子町付近は「近つ飛鳥」と呼ばれ、古墳や陵墓がたくさん出土しています。
山頂の大津皇子の陵墓をはじめ、推古天皇の陵墓や小野妹子の墓があります。


歴史ロマンあふれる太子
シルクロードと竹内街道
二上山、太子町付近は古代から交通の要衝でもあり山裾には日本最初の官道「竹内街道」が通っています。この街道を通って飛鳥から大仙陵古墳群のある堺、難波宮を経由して遣隋使の小野妹子が、はるか大陸に渡っていたかと思うと、胸が高鳴ります。
竹内街道はそのままシルクロードの東の果てであり、大陸からの僧侶や宝物が海を通り難波津から上陸し、竹内街道を通って飛鳥へと往来したといいます。時代の最先端の人・物・文化が交流した地域でした。
彼らの挑戦には比べられませんが、そんな人たちに縁のある土地で挑戦していきたいと思います。

農園の環境
大阪平野から明石大橋を一望
「太子ぶどう智」は二上山の西側山麓にあり、農園からは大阪平野を一望できます。天気の良い日には明石大橋も見渡すことができます。
急斜面を登り下りして汗をかいた後に眺める夕日は最高の癒しです。
ぶどう園ではメジロの巣を見かけることがあります。ウグイスやメジロが飛び交い、野ウサギやウズラが行き交います。その反面、イノシシやタヌキ、ハクビシンといった獣も多く、時には農地を荒らす彼らとの共生は、現実には厳しいものがあります。
起こる出来事を受け入れながら挑戦を続けていきます。

ぶどうの適地
二上山近辺は石器の材料ともなったサヌカイトの産地でした。ミネラルが豊富で水捌けがよく、山の斜面にある畑では太陽の光をたっぷりと浴びることができます。
日照と乾燥を好む葡萄。そんな葡萄に適した地の利が太子町にはあります。江戸時代にはブドウがすでに栽培されていたといいます。かつて日本一のデラウェア産地だった理由がうかがえます。
このポテンシャルを活かした 葡萄づくりに取り組んでいきます。